旭化成の白血球除去フィルター「セパセル」

旭化成は5日、輸血用フィルター事業から撤退すると明らかにした。撤退方針は示していたものの、時期は決まっていなかった。2027年3月に大分市の工場での生産と販売を終える。構造改革の一環で、ヘルスケア分野でも成長領域に注力する。

生産と販売を終えるのは白血球除去フィルター「セパセル」で、輸血時に白血球が混ざった場合に生じる発熱などの副作用を防ぐために使われている。今後大きな市場拡大が見込みにくいことや比較的汎用タイプの製品で競合もあって撤退を決めた。

旭化成はヘルスケア事業で医薬品の製造工程で使われるウイルス除去フィルター、除細動器などを手がける。業績好調な除細動器などのクリティカルケア分野や医薬品を重点成長領域に据える。その一方で、血液浄化事業や診断薬事業は25年に売却した。ヘルスケア事業内でも選択と集中を進めている。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。