AGCが5日発表した2025年1〜9月期の連結決算(国際会計基準)は、最終損益が394億円の黒字(前年同期は1064億円の赤字)だった。前期にバイオ医薬品の開発受託事業(CDMO)とロシア事業撤退で計上した減損損失がなくなり最終黒字に転換した。

売上高は前年同期比1%減の1兆5121億円だった。欧州と東南アジアで建築ガラスの販売が低調だった。営業利益は948億円と1%増えた。原材料や燃料価格が上昇したが、自動車向けガラス事業での値上げや高付加価値製品への注力といった施策で吸収し営業増益を確保した。

CDMO事業を中心とするライフサイエンスセグメントは米国ボルダー拠点で発生した生産不具合などにより営業損益が162億円の赤字(前年同期は167億円の赤字)だった。

25年12月期の通期業績は売上高が1%減の2兆500億円、最終損益が570億円の黒字(前期は940億円の赤字)とする従来予想を据え置いた。

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