
第一交通産業が6日発表した2025年4〜9月期の連結決算は主力のタクシー事業の売上高が前年同期比8%増の273億円となった。田中亮一郎社長は「新型コロナウイルス禍前の水準並みに回復した」と述べた。19年4〜9月期は277億円だった。運転手の採用増で需要を取り込んだことに加え、運賃引き上げの広がりも寄与した。
運転手採用は最近の1年半で約3000人に上る。「営業所に女性専用のトイレや更衣室、保育所などの設置を進めてきた。新規採用のうち女性が1割を占め、(20歳代の)若手も増えた」(田中社長)と説明した。タクシー事業の営業損益は7億9400万円の赤字だったが、赤字幅は2割縮小した。
同社は北九州を地盤に全国34都道府県でタクシー事業(車両保有7700台)を展開しており、地方タクシーの業績の先行指標といえる。タクシー業界全体の売上高はコロナ前水準の8〜9割にとどまるという。
6日に発表した25年4〜9月期の連結純利益は前年同期比14%減の4億6000万円、売上高は1%増の464億円だった。タクシー事業に次ぐ柱である不動産分譲事業は売上高が16%減った。
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