大阪駅近くのマルビル大阪・関西万博バスターミナルから発着する京阪バス

京阪ホールディングス(HD)は7日、2026年3月期の連結純利益が前期比15%増の326億円になりそうだと発表した。過去最高としていた従来予想(300億円)から上方修正した。大阪・関西万博で鉄道やバス、ホテルの利用が好調だった。合わせて通期配当を従来予想から8円増やし、前期実績比57円増の97円とした。

売上高に相当する営業収益は、沿線の百貨店で猛暑や野菜価格高騰の苦戦が響き、4%増の3254億円にとどまる見通し。当初予想から3億円下振れした。一方で万博による増収効果は30億円と当初見通しから10億円積み増した。

万博期間中は中之島線に特急を乗り入れ、中之島駅やJR大阪駅近くから万博会場へシャトルバスを運行した。ホテルの平均客室単価(ADR)や客室稼働率も上昇し、会場から近いホテル京阪ユニバーサル・タワーでは「前期の改装効果も相まって会期後半の利用が伸びた」(上野正哉副社長)。

同日発表した25年4〜9月期の連結決算は、営業収益が前年同期比9%減の1443億円、純利益が1%増の158億円だった。前年あったマンション分譲の反動で減収となったが、福岡のホテル売却益を計上したことで4〜9月期として最高益だった。

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