ライオンが7日発表した2025年1〜9月期の連結決算(国際会計基準)は純利益が前年同期比64%増の208億円だった。完全子会社化したベトナム企業の株式段階取得差益を計上した。歯磨き粉などの高付加価値品の販売が好調なほか、値上げによる利益率の改善も寄与した。

売上高は1%増の3049億円、営業利益は63%増の278億円だった。一部製品の値上げや高付加価値製品の投入などで粗利益が前年同期に比べて15億円改善した。

国内の一般用消費財事業では歯磨き粉や歯ブラシなどの「オーラルヘルスケア」がけん引し、売上高が2%増の1860億円だった。主力ブランド「システマ」や「クリニカ」のほか、新製品が貢献した。事業利益は32%増の158億円だった。

海外事業は売上高が微増の1298億円、事業利益が16%増の55億円だった。タイやマレーシアで歯磨き粉や歯ブラシの販売が伸び、値上げや単価の高い新製品の投入が収益をけん引した。

25年12月期通期の業績予想は据え置いた。売上高は2%増の4200億円、純利益は18%増の250億円を見込む。

【関連記事】

  • ・ライオンがインドに子会社設立、26年1月 歯磨き粉やスキンケア販売
  • ・ライオン純利益3%減 1~6月、ブランド譲渡益の反動で

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。