
名古屋鉄道は7日、2026年3月期の連結純利益が前期比44%減の210億円になる見通しだと発表した。従来予想を50億円引き下げた。前期にトラック運送事業を他社と統合した影響でオペレーションに混乱が生じ、顧客が離れた。売上高に当たる営業収益は1%増の6950億円の見込みで、従来予想から150億円下方修正した。
同日に記者会見した高崎裕樹社長は「業務的な混乱は収まっているが、失注した顧客を取り戻すのに時間がかかる」と説明した。今後は拠点の統廃合などを進める方針。高崎氏は「トラック事業の業績回復を最優先に取り組む」と強調した。
同日発表した2025年4〜9月期の連結決算は純利益が前年同期比48%減の112億円、営業収益は微増の3356億円だった。主力の交通事業は営業利益が5%増の124億円となった。中部国際空港の利用者数が回復し、空港と結ぶ路線の乗客が増えた。運送事業は48億円の営業赤字(前年同期は10億円の黒字)だった。
3月に示した「27年3月期に連結営業利益500億円」という目標は維持した。運送事業の回復や不動産事業の成長により達成する考え。高崎氏は「グループ各社が目標水準を定めて早いうちから計画を立てている」と説明した。
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