住友金属鉱山は10日、2026年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期の4.5倍の740億円になる見通しだと発表した。従来予想を130億円上回る。金、銅価格が想定より上昇し利益を押し上げた。配当予想は年131円(前期は104円)と変えていない。
売上高は2%減の1兆5540億円、税引き前利益は3.9倍の1210億円を見込み、従来予想からそれぞれ410億円、190億円上方修正した。10月以降の想定為替レートは1ドル=145円とした。
製錬事業のセグメント損益は150億円の赤字とする従来予想から一転、30億円の黒字になる見通しだ。金価格の上昇で在庫評価益が発生する。資源事業の利益は1110億円と従来から120億円上方修正した。金や銅の市況好調が追い風になる。
材料事業の利益は80億円と30億円引き上げた。ニッケル価格下落に伴い電池向け部材の販売価格が下がり売上高は下振れするものの、生産効率を高めて吸収した。
同日発表した25年4〜9月期の連結決算は、売上高が前年同期比2%減の7833億円、純利益が16%増の539億円だった。製錬事業が円高に伴う銅の在庫評価損で振るわなかったが、金や銅価格上昇で好調だった資源事業が利益をけん引した。
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