三井金属は26年3月期の配当予想を引き上げた

三井金属は11日、2026年3月期の連結純利益が前期比34%減の430億円になる見通しだと発表した。従来予想から260億円上方修正し減益幅が縮小する。事前の市場予想の平均(QUICKコンセンサス、204億円)を上回った。亜鉛地金の価格が想定以上に上昇しており、手元の在庫による原価押し下げ効果が寄与する。

業績予想の修正を踏まえて2026年3月期末の配当を110円(前期末は90円)と従来予想から15円増やす。4〜9月期の配当(中間配当)とあわせた年間配当は210円(前期は180円)になる。三井金属は年間配当額を増額または維持する累進配当を掲げている。

売上高は前期比微増の7150億円、営業利益は4%増の780億円の見通しで、従来予想からそれぞれ500億円、320億円上振れする。為替相場が円安に触れていることと亜鉛価格の上昇などで金属事業の収益が改善する。電子機器向け銅箔などの伸びで機能材料事業も堅調に推移する。

同日発表した25年4〜9月期の連結決算は、売上高が前年同期比5%増の3643億円、純利益は49%減の190億円だった。営業利益は2%増益だったものの、子会社の三井金属アクトの譲渡に伴う特別損失の計上が重荷になった。

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