サッポロHDは2025年12月期の連結純利益を上方修正した

サッポロホールディングスは12日、2025年12月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比2.1倍の165億円になりそうだと発表した。従来予想から55億円上振れする。価格改定の効果で好調な国内の酒類事業や不動産事業の増収が寄与する。年間配当は前期比38円増の90円と従来計画から30円引き上げる。

午後2時の決算発表を受けて、株価は一時7%高まで上げた。

同日、26年1月1日を効力発生日として1株を5株に分割すると発表した。11日終値をもとに試算すると、最低投資額は約75万円から約15万円に下がる。投資しやすい環境を整え、株式の流動性を高めるとともに投資家層の拡大を図る。

売上高にあたる売上収益は前期比1%減の5230億円と、従来予想から90億円下方修正した。国内の酒類事業はビール販売が好調な一方、米国やカナダで展開する海外ブランドの販売が前年割れしているという。本業のもうけを示す事業利益は34%増の295億円(従来予想は245億円)を見込む。オフィス稼働率の上昇などで不動産事業の収益が貢献する。

サッポロHDは24年12月に公表した中長期経営方針で、不動産事業に外部資本を導入する方針を示した。都内の一等地にある複合商業施設「恵比寿ガーデンプレイス」(東京・渋谷)などを保有する全額出資子会社のサッポロ不動産開発を売却する。25年内に不動産の活用方針などの結論を出す予定だ。

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