埼玉高速鉄道は「軌道材料モニタリング装置」を導入する=東急電鉄提供

埼玉高速鉄道(さいたま市)は2026年6月から、レールの状態などをモニタリングする専用装置を車両にとりつけ、線路メンテナンスを効率化する。同社と相互乗り入れをしている東急電鉄などでは、すでにこの装置を運用しており、東急電鉄が埼玉高速鉄道に装置を貸し出す。首都圏の第三セクターの鉄道で、この仕組みを導入するのは初めてという。

浦和美園(さいたま市)―赤羽岩淵(東京・北)間の埼玉スタジアム線で「軌道材料モニタリング装置」を導入する。営業用車両の床下に設置し、線路状態の画像データを取得する。

取得したデータは、日本線路技術(東京・足立)とJR東日本や東急電鉄などが開発した「RAMos+(ラモスプラス)」というシステムに送られる。その後、人工知能(AI)による分析を行い、線路の劣化が進む前にメンテナンスできるようにするという。

鉄道事業者の間では近年、線路の状態を高頻度で把握し、最適な時期に補修する「コンディション・ベースド・メンテナンス(CBM)」という手法が注目されている。保守点検にあたる人手不足などが課題となるなか、鉄道各社で管理システムなどを共有し、コストの効率化を図る動きも進んでいる。

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