LINEヤフーは19日、中古品売買の「Yahoo!オークション」(ヤフオク)に出品されたブランド品の真贋(しんがん)鑑定を始めると発表した。100人以上のプロの鑑定士を抱えるSODA(東京・渋谷)と連携し、出品者が発送した商品を鑑定してから落札者に送る。偽造手口が巧妙化するなか、安心して取引できる環境を整え、売買の活性につなげる。

オークション開始時点の価格が5万円を超えるトレーディングカードやバッグ、アクセサリー、時計などが対象。トレーディングカードは1枚で出品されている場合、2万円からが対象となる。

LINEヤフーは出品者の本人確認、人工知能(AI)と人の目による出品ページの監視など対策を進めてきた。ただ、出品ページには本物の商品写真を掲載しながら偽造品を発送するなど対策が難しいケースもあった。

ブランド品のフリマアプリ「スニーカーダンク」を運営し、真贋鑑定の知見を持つSODAと組み、対策を強化する。SODAの真贋鑑定の精度は99.97%で、同社の内山雄太最高経営責任者(CEO)は「国内最高峰だ」と強調する。LINEヤフーの林啓太執行役員は同日説明会を開き「連携によって安全に取引できる環境を整え、利用者の信頼を高めたい」と述べた。

真贋鑑定の導入で発生するコストはLINEヤフーが負い、ヤフオクの利用者は無料で鑑定サービスを受けられる。LINEヤフーとしては先行投資となるが、「商品が本物と証明できれば偽物をつかむことを懸念する利用者が取引をしやすくなり、流通総額が伸びて手数料収入も増えるとみている」(林氏)という。

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