厚生労働省は2026年度の診療報酬改定を巡り、入院時に患者が支払う食費や光熱水費の負担額の引き上げを検討する。物価上昇を受けて医療機関の経営が厳しくなっていることから、1食あたりの総額とともに自己負担額を上げる。

厚労省が20日の社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の医療保険部会に提案した。同日の会合で異論はなかった。年末にかけての予算編成過程で金額など詳細をつめる。

現在は1食あたりの総額を690円と定める。原則はこのうち510円を本人が負担し、残りを医療保険でまかなう。食材費の高騰などをふまえ、24年6月に1食あたりを30円、25年4月にも20円上げた。過去2回の引き上げ分は全額を患者負担とした。

療養病床に入院する65歳以上の患者からは、介護保険との整合性を図る観点で光熱水費として1日あたり398円を徴収する。このうち370円を本人が負担し、残りを保険から給付する。24年度の介護報酬改定では高齢者世帯の光熱・水道費の上昇などを考慮し、介護施設の居住費の利用者負担を1日あたり60円引き上げた。

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