
デロイトトーマツグループは20日、12月1日付で実施する組織改編について説明会を開いた。同社は経営コンサルティングやM&A(合併・買収)助言などの3社を統合する。木村研一最高経営責任者(CEO)は「顧客の悩みは特定のサービスだけで解決できず(組織の壁などで)限界を若干感じていた」とし、「分野を超えて最善のサービスを提供したい」と話した。
デロイトトーマツコンサルティングとデロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー、デロイトトーマツリスクアドバイザリーの3社を統合する。新社名はデロイトトーマツとする。合併後の従業員数は1万1000人強となり、コンサル系では国内最大級の事業体になる。木村CEOは「社名はシンプルに(事業範囲など)広がりを感じてもらえるようにした」と説明した。
投資効率向上も狙う。統合3社の代表執行役を務める長川知太郎氏は「これまでは人工知能(AI)投資などを別々に行っており、(横串を刺すような)一つのテーマでの投資が難しかった」と分析した。今後は「財布を一本化し、スピードや規模感で競合他社を上回るような投資を実現したい」と話した。
コンサルティング各社が採用を大幅に増やす中、デロイトトーマツは今後の採用目標についての明言は避けた。長川氏は「生成AIの普及でコンサルのサービスのあり方は変わりつつある。人数ベースでの拡大が自社の成長につながるかという根源的な問いについても議論している」と述べた。
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