資源開発大手INPEXは、二酸化炭素(CO2)排出が実質ゼロの「ブルー水素」やアンモニアを製造する実証プラントを新潟県柏崎市に整備した。同社ガス田で生産した天然ガスを原料にし、製造した水素は発電に利用する。
こうした製造から利用まで一貫したプロジェクトは国内初という。2026年春にも実証試験を始める。
21日は柏崎市で開所式があった。出席した上田隆之社長は「水素社会に向けた起爆剤となればうれしい。将来的には全国に電気を供給できるように国からの支援に期待したい。日本が世界をリードする国になれればいい」とあいさつした。
プラントの名称は「柏崎水素パーク」。同県長岡市の南長岡ガス田で生産する天然ガスをパイプラインで輸送し、プラントで水素とCO2に分離する。水素は年間約700トンを製造し、うち約600トンを発電に使う計画。約100トンは窒素を加えてアンモニアを製造、CO2は回収して旧ガス田に地下貯留する。
電力は柏崎市などが設立した地域エネルギー会社に販売し、同市内に供給される。アンモニアは三菱ガス化学に販売する。【内藤陽】
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