ファミマが販売する新春のおせち料理(25日、東京都港区)

ファミリーマートは25日、2026年の正月向けおせち料理の商品説明会を開いた。老舗料理店が監修した三段重とすき焼き肉のセットなど「背徳感」を打ち出し、過去最多となる35品目を用意する。物価高で消費者の節約志向は強まっている。8000〜3万円台で3段階の価格帯をそろえ、「晴れの日」需要を取り込む。

沖縄を除く全国のファミマ店舗とオンラインで予約を受け付ける。12月22日の午後11時まで予約が可能で指定先の店舗もしくは宅配で同月31日までに受け取れる。

京都の老舗「ぎをん や満文」が監修した3〜4人向けおせちは、洋風や中華風の料理を含む62品を三段重に詰め込んだ。価格は2万1060円で、すき焼き用の宮崎牛かズワイガニのボイルのどちらかをセットで選べる。ディズニーやサンリオの人気キャラクターをあしらった2人用の少量おせちなども1万円強で取り扱う。

ファミマの調査によると、物価高が長引くなか「26年の正月は高級料理などでぜいたくな食事を楽しみたい」との回答が55%を占めた。同社が11月上旬まで受け付けていたおせちの早割予約は前年同期を1割ほど上回る注文件数があった。

小売り各社は原材料の早期調達など、販売価格を極力抑えられる工夫を施す。ファミマの担当者は「オードブル型や人気キャラとのコラボなど『おせち離れ』に対応した商品を増やし、正月ぐらいはぜいたくしたいとの需要に応える」と話す。

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