アンリツは、次世代の大容量光通信での利用が見込まれる「マルチコア」と呼ばれる種類の光ファイバーの伝送評価を行う試験装置を開発し、国内市場で販売を開始したと発表した。光信号の伝送損失や反射減衰量の測定に加え、信号品質に影響を与えるコア(光伝送路)間の信号干渉(クロストーク)を距離方向の分布として可視化できる。
マルチコア光ファイバーは、1本の光ファイバー内に複数のコアを独立して配置したものだ。人工知能(AI)やクラウドサービスの普及により、光海底ケーブルやデータセンター間をつなぐ光通信の伝送容量は増加の一途をたどっている。従来の光ファイバー1本あたりの伝送容量は限界に近づきつつあり、マルチコアはその打開策として注目されている。
新型の評価装置「MT9100A」では、コア間のクロストークを距離方向の分布として測定することで、局所的にクロストークが増加する箇所や、任意の区間でのクロストークの増加量を可視化して光ファイバーの敷設条件の最適化を支援する。
また、マルチコア光ファイバーの片端(片側)のみで測定できるのも特徴だ。フィールド試験などで光ファイバーの両端が遠く離れていても、作業者を両端に配置する必要がなく設置や運用の手間を軽減する。
このほか、マルチコア光ファイバーの測定項目である伝送損失や反射減衰量、コア間クロストークを最大4コアまでつなぎ替えなしで一括測定できる。これにより従来の評価方法よりも高速に検査可能という。
新型装置は、東北大学特別栄誉教授の中沢正隆氏が発案した「マルチチャネルOTDR方式」という技術をベースに開発した。マルチコア光ファイバーの研究は2000年代から行われており、アンリツはその先駆者である東北大学と協力し、同技術による測定法に取り組んできた。
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