学習塾運営のスプリックスは27日、中学受験の課題に関するアンケート調査の結果を公表した。子の中学受験を経験した保護者のうち、中学受験に後悔が「ある」「どちらかといえばある」と答えた人は52%だった。

首都圏1都3県の中学1〜3年生の親子197組を対象に、インターネットを通じて実施した。うち中学受験を経験したのは103組だった。調査期間は8月23〜24日。

保護者に中学受験の反省点を複数回答で聞いたところ「親からのプレッシャーで子どもがストレスを抱えた」が25%で最多だった。「中長期的にみて子どものためになる習い事をやめさせてしまった」が19%、「もっと遊ばせてあげればよかった」が18%と続いた。

中学受験をした子ども103人に、中学受験で一番つらかったことを問う設問(複数回答)の回答は「遊ぶ時間が無くなった」が78%で最多だった。「勉強でストレスを感じることが増えた」(67%)、「毎日、長時間勉強しなければいけなかった」(58%)と続いた。

受験情報を提供する首都圏中学模試センター(東京・千代田)の調査では、25年の1都3県の中学受験率は18%と過去2番目に高い。22泊の勉強合宿や未就学児向けの中学受験対策コースを開く塾もあるなど、中学受験市場は盛り上がりを見せる。

スプリックスは「現在の中学受験制度では子どものプレッシャーが生まれやすい。社会全体で健全な受験環境を整えることが必要になる」としている。

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