国土交通省と環境省は2026年度、断熱性能に優れ、太陽光パネルなどを備える超省エネ住宅向けに1戸あたり110万円を支援する。25年度の160万円からは引き下げとなる。予算額は1.5倍に増やし、年度を通じて広く支援できるようにする。

両省は省エネ住宅に関し、25年度の補助からグリーントランスフォーメーション(GX)志向型住宅との新区分を設けた。従来の住宅からエネルギー消費量を35%減らし、高性能な断熱窓、高効率の給湯器などの設置を求める。

11月28日以降に工事に着手した住宅が対象で、26年度以降の準備が整った時期に受け付けを始める。居住する人の年齢や世帯構成は問わない。北海道や東北などの寒冷地の住宅に限って125万円とする。

25年度の補正予算案に26年度分として750億円を計上した。財源はGX経済移行債で確保する。25年度分は500億円で予算額は1.5倍となる。補助できる住宅数は25年度の約3万戸から2倍の6万戸に増える見通しだ。

25年度は5月中旬に受付を初めて7月下旬までに予算額に達したため申請を打ち切った。26年度は中小を含めより幅広い事業者の住宅が対象になるよう、1事業者あたりの申請戸数に上限を設けることも検討する。

子育て世帯や若者世帯向けで、GX志向型より環境性能の低い長期優良住宅やZEH水準住宅への補助額もそれぞれ5万円引き下げる。住宅リフォームへの支援条件も変える。

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