
「インドネシア市場では中国の電気自動車(EV)が浸透し、日系自動車メーカーへの部品販売が苦戦している」と顔を曇らせるのは自動車部品を製造するメタルアートの中川潤二執行役員だ。
中間期決算の発表とあわせて26年3月期通期の連結純利益予想を前期比5%増の20億円に修正した。12%減の17億円とした従来見通しから一転、増益を確保する。好調な国内事業が寄与する格好だが、海外事業の先行きには不安をにじませる。
特に現地子会社が同社の売上高の16%を稼ぎ出すインドネシアの変調が気がかりだ。中国からの割安なEV完成車が流入し、顧客である日本勢のシェアは急速に低下している。逆風下にあるが、2億8000万人の人口を抱える同国市場の潜在性は高い。「歯を食いしばって事業を続ける」と前を向く。
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