主力の緑茶飲料「お〜いお茶」でーグの大谷翔平選手とグローバル契約を結んだ

伊藤園が1日発表した2025年5〜10月期の連結決算は、純利益が前年同期比4%増の95億円だった。原材料や資材の調達コストがかさみ営業利益が3%減ったものの、外貨建て預金で生じた為替差益や持ち分法の投資利益で最終利益を押し上げた。

売上高は4%増の2624億円だった。日本食の人気拡大や健康志向の高まりに伴い、海外で主力の茶系飲料の販売が伸びた。北米や東南アジア諸国連合(ASEAN)を中心に「お〜いお茶」シリーズの飲料販売が13%増、ティーバッグは36%増えた。米大リーグの大谷翔平選手などの広告起用による知名度向上も寄与した。

国内向けを手掛ける伊藤園単独の飲料販売の数量は微減となった。南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)の発表で前年8月に備蓄需要が拡大した反動が響いた。「お〜いお茶」など計195品目を値上げした10月の販売数量は7%増だった。

営業利益は3%減の139億円だった。緑茶茶葉やコーヒー豆など原材料価格の高騰が重荷となった。本庄大介社長は同日の決算会見で緑茶原料の高騰について「企業努力のみで吸収するのは難しい。(ここまでの高騰は)初めての経験」と語った。タリーズコーヒーの営業利益は4%減った。新規出店に伴い人件費や賃借料がかさんだ。

26年4月期通期の業績予想は据え置いた。売上高は前期比4%増の4900億円、純利益は13%増の160億円を見込む。

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