記者説明会で話す東レの大矢光雄社長(1日、東京都中央区)

東レの大矢光雄社長は1日、値上げなどの価格施策で2029年3月期までに合計600億円の増益効果を見込むと明らかにした。従来の計画から100億円引き上げた。製品の販売数量の拡大が想定ほど伸びないなか、価格を上げて収益の改善につなげる。

同日開いた説明会で明らかにした。価格施策は原料価格などの価格転嫁や、販売構成の改善、新製品創出による価格改善の大きく3項目で取り組んでいる。26年3月期までの現中期経営計画期間で本業のもうけを示す事業利益段階で約200億円、29年3月期までの次期中計と合計で500億円程度の効果を見込んでいた。

大矢社長は「今中計で300億円強くらいの効果が見通せている。今後も年間100億円ペースでいけるだろう」と話し、600億円規模の改善効果をめざす。

これまでの増益効果では3項目のうち価格転嫁や販売構成の改善が大半を占めているが、価格是正の取り組みは一巡しつつある。新製品の投入による価格改善に特に注力する姿勢だ。

現中計では当初26年3月期の事業利益で1800億円をめざしていたが、現時点では1500億円を見込む。中国勢の台頭による競争激化や車市場の回復鈍化などで販売数量が伸び悩んでいる。価格施策で落ち込みをカバーしており、次期中計以降も価格施策と構造改革を推進するとした。

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