米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)は2日、日産自動車が車載ソフトウエアの開発基盤をAWSのクラウド上に構築したと発表した。工程を自動化したり、世界の拠点に散る技術者が協力しやすくしたりする。両社は2023年から、車載ソフトの効率的な開発で連携していた。

AWSの開発者会議で発表した。開発用基盤は車載ソフトの開発作業環境や車両データを集約するデータ基盤などで構成する。クラウド上でソフト開発や機械学習、データ処理といった工程をこなせるように、ツール群やシステムを準備している。

車載ソフトは高度化に伴い、複雑さが増している。開発にかかる工程や携わる技術者も増えていた。日産はクラウド上の基盤ではすでに車載ソフトのテストを自動化し、実行時間を75%削減した。今後は海外拠点を含む5000人以上の開発者が同じ開発環境を使えるようにする。人工知能(AI)技術の開発環境も整備していくという。

自動車メーカーは車両を販売後もソフトを追加・更新できる「ソフトウエア定義車両(SDV)」への対応を迫られている。AWSは自動車業界に向けた開発環境の提供に力を入れている。

BUSINESS DAILY by NIKKEI

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