
東京や大阪などでフルーツパーラーを運営する堀内果実園(奈良県五條市)は5日、ショッピングセンター「イオンモール橿原」(同県橿原市)に新たなカフェ「堀内果実園 TEA PARLOUR(ティーパーラー)」を開業する。果物を使うスイーツだけでなく豊富な種類の紅茶を楽しめる、同社として新業態の飲食店だ。アフタヌーンティーを楽しむ「ヌン活」需要を取り込もうと独自のメニューも用意した。
店舗はイオンモール橿原の本館2階にあり、広さは約150平方メートルで座席数は50ある。自社で栽培したカキなど地元の果実を使うパフェやケーキなどを提供する直営の飲食店としては6店目(物販店を含めると7店目)になる。

今回の店舗では様々なフレーバーの紅茶を用意したのが特徴だ。若者が多かった同社の顧客が幅広い年代に広がり、店内でゆっくりすごしたいとのニーズが増えたため、新たなコンセプトのカフェを開いたという。関係者を招いた4日の内覧会で堀内果実園の堀内俊孝社長は「紅茶と果物の相性がとても良いことを広く伝えたい」と話した。

10種類の紅茶の飲み放題メニュー「ティーフリーセット」(800円、90分制)を用意しており、スイーツなどと一緒に注文できる。また、多くの果物を使った「アフタヌーンティー」(4960円、2人前、ティーフリーセット付、90分制)を堀内果実園の店舗として初めて提供する。
今後は、JR大阪駅北側にある複合施設「グランフロント大阪」(大阪市)などで紅茶専門店「TEA ROOM KIKI(ティールームキキ)」を運営する企業と協力し、自社栽培した果実を使うフレーバー紅茶を開発してティーパーラーで提供したい考えだ。

堀内果実園は明治時代から地元で果樹園を営んでおり、近年は大都市などでフルーツパーラーを展開している。グランフロント大阪や、東京都墨田区の複合施設「東京スカイツリータウン」などに店舗を持ち、若者らから人気を集めている。

地元の五條市でも店舗を増やしている。24年7月にカフェや農産物直売所などで構成される施設「gogo(ゴゴ)エリア」を開業し、25年8月には果物の加工場やカフェ、本社機能などを持つ複合型施設「Land(ランド)」をオープンした。同施設では果物の収穫体験イベントなどを通じて遠方からも集客し、地域活性化につなげることを狙っている。
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