
コクヨは4日、ベトナムの文具メーカーの「Thien Long Group」(TLG)を計276億円で買収すると発表した。コクヨは海外ではインドや中国に筆記具などの販売網を持つ。2030年までに売上高に占める海外比率を足元の約15%から25%以上に引き上げる目標を掲げており、M&A(買収・合併)で東南アジア市場の開拓を強化する。
計画では26年10月に始めるTOB(株式公開買い付け)などを通じ、ホーチミン証券取引所に上場するTLGの株式を最大で計65%取得する。コクヨは現在TLG株を保有していない。TLGの24年12月期の売上高は224億円、営業利益は32億円。
コクヨの24年12月期の文具事業売上高は835億円、営業利益は59億円だった。少子化や教育環境のデジタル化を背景に国内が伸び悩んでいるほか、海外でも中国市況の悪化に苦しんでいる。TLGの買収により東南アジアを日本、中国、インドに続く第4の柱に据える。
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