
福岡空港を運営する福岡国際空港(福岡市)は5日、国際線旅客ターミナルビル3階の搭乗待合室にある商業エリアを拡充して開業した。小型家電を扱う店舗や菓子類、伝統工芸品「博多織」の店など13店舗が入居した。インバウンド(訪日外国人)が旅の最後に購入する土産の需要を取り込む。
国際線ターミナルビルは3月にリニューアルオープンした。物販店は3月時点の1店舗から14店舗に増えた。売り場面積も約70平方メートルから約890平方メートルに広がった。

商業エリアは開業初日から国際線を利用する訪日客でにぎわった。英国・ロンドンから初めて福岡を訪れたジュリエットさん(26)は「もっとNIPPON!」で酒を購入した。「飲食店で何度か飲んだお酒がおいしかった。家族のお土産にする」と笑顔だ。
同店は食品卸の三菱食品が手掛ける同社初の実店舗だ。自社製品の酒に加え、九州を中心に全国からラーメンやカレー、菓子など約100商品を集めた。訪日客の需要を取り込むほか、店舗の購買データを取引先の食品メーカーなどに提供する。
営業企画本部の高木宏司氏は「訪日客の声を直接聞く必要があると考え空港への出店を決めた。厳選した食品を楽しんでほしい」と話す。
家電の「AirBicCamera(エアビックカメラ)」は九州初出店。ドライヤーなど小型家電に加え、ワイヤレスイヤホンや時計といった訪日客に人気の商品をそろえた。担当者は「旅の土産として購入しておりコンパクトなものが人気。ミニカーやキャラクターものの商品が売れている」と話す。
福岡国際空港の三浦千明氏は「国際線の利用客数は右肩上がり。若者から家族連れまで旅の最後の時間に福岡や九州の魅力を知ってもらいたい」と話した。福岡国際空港は2028年度に国際線旅客数1000万人を目指している。
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