▼AIガバナンス 人工知能（AI）を安全かつ倫理的に利用するために企業が設計・運用する包括的な枠組みのこと。誤った情報の生成や差別的な判断といったAIの潜在的なリスクを抑制しつつ、生産性の向上や技術革新などの便益を最大化することを目的とする。
AIガバナンスの構築には従業員らの行動基準となる倫理原則の策定や、原則を組織内に浸透させるための教育プログラムの開発などが含まれる。経営層のリーダーシップの下で法律や技術、哲学など多様な専門性を持つ人材を集めた推進組織を設置するケースが多い。
日本政府はAIガバナンスの統一的な指針となる「AI事業者ガイドライン」の中で、企業が取り組むべき10の共通テーマとして「人間中心」「安全性」「公平性」「透明性」などを挙げている。「教育・リテラシー」や「公正競争確保」など利用者や競合企業が関わるテーマについては、社会と連携した取り組みが期待されるとしている。
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