クラレは中国で高級マンション向けアクリル浴槽樹脂を生産

クラレは8日、中国のアクリル樹脂生産子会社を江蘇双象集団(江蘇省無錫市)に売却すると発表した。2026年2〜3月内に売却予定で、売却額は非公表。中国の不動産市況悪化を受けて業績が悪化していた。

同社子会社の可楽麗亜克力(江蘇省張家港市)は04年に設立。高級マンションのアクリル浴槽用に樹脂を販売していた。近年は中国不動産市況の悪化を受けて収益性が悪化した。100名弱の従業員も売却先に引き渡す。

日本向けに「パラグラス」というブランドでアクリル樹脂シートの供給も手掛けているが、売却後も変わらず日本向けに供給を続ける。撤退に伴う費用は数億円程度を見込む。

クラレは現中期経営計画でメタクリル事業の生産能力最適化を掲げている。24年にはアクリル樹脂原料である「メタクリル酸メチル」の年生産能力を6万7000トンから半減させると発表している。

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