記者会見するNottaの田村清人COO(9日、東京都中央区)

人工知能(AI)を使った文字起こしサービス「Notta(ノッタ)」を運営するNotta(東京・千代田)は9日、投資ファンドのインテグラルが立ち上げたGranite Integral Capital(シンガポール)などを引受先とする第三者割当増資により約23億円(1500万ドル)を調達したと発表した。営業やサポートの体制を強化し、大企業へ導入を広げる。

今回の資金調達は、事業拡大期の「シリーズB」にあたる。ノッタの田村清人最高執行責任者(COO)は、「2026年は法人セグメントの売り上げを2倍から2.5倍に伸ばす。(現状の)2倍近く人員が必要になる」と語る。具体的な採用人数は非公開だ。

調達資金はソフトウエア、ハードウエア両面での機能拡充にも充てる。ノッタは同日、録音、文字起こししたデータを分析する新機能「Notta Brain(ノッタブレイン)」を発表した。利用料金は未定。9日にベータ版の提供を始め、26年1月に正式リリースする。

新機能ではチャット形式で、利用者がAIに指示する。例えば複数の会議データをまとめて分析し、新しくプロジェクトに参加するメンバー向けに資料を作成するといった使い方ができる。米オープンAIの「Chat(チャット)GPT」など外部のAIサービスを使わずに、録音データを分析できるようにする。

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