協業契約の調印式に登壇した日産のエスピノーサ社長(10日、東京都中央区)

日産自動車は10日、人工知能(AI)を使った新たな運転支援技術を海外にも導入すると発表した。市街地でもハンドル操作せずに自動運転できる技術で、まず北米で取り入れる。従来は2027年度に日本の量販車向けに採用する予定だった。最新技術によって利便性を高め、車両の競争力を向上させる。

独自の運転支援システム「プロパイロット」の次世代型技術を導入する。AIが周囲環境の認知や判断を担う「エンド・ツー・エンド(E2E)」と呼ばれる手法で、車両のカメラの映像をAIが瞬時に分析する。ソフトバンクグループや米エヌビディアが出資する英スタートアップのウェイブ・テクノロジーズのAI技術を活用する。

国内への導入以降は北米で投入し、その後も展開地域を広げる。北米以外の具体的な地域や搭載車種名は現時点で明らかにしていない。

日産とウェイブは同日、今後の市場導入に向け改めて協業契約を結んだ。調印式に登壇した日産のイバン・エスピノーサ社長は「AIの革新は業界の想定を上回るスピードで進んでいる。(両社の協業は)単なる技術の融合を超える取り組みだ」とした。

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