
名古屋鉄道は12日、名鉄名古屋駅周辺で進める再開発について開業時期を「未定」にすると発表した。工事の応募参加者から人材の確保が困難として、現計画の解体と施工の入札辞退届が出た。高崎裕樹社長は同日の記者会見で「計画を白紙にするわけではない」と語り、開業時期について「2026年度中に方向性を示す」と話した。
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――総工費はどの程度積み増す想定か。
「再開発事業費全体のうち建設工事費が倍になった。具体的な数字は差し控える」
――開業時期はどの程度遅れるのか。
「まだ具体的なことは言えないが、26年度中には何らかの方向性を示せるようにしたい」
――事実上延期ということか。
「すぐにスケジュール通りには進められないので(開業時期が)先に延びることは確か」
――再開発事業の規模縮小も検討するか。
「あらゆる可能性を探りたい。規模はこれからどうなるか分からない」
――高層ビルを2棟建てるなどの計画も変わる可能性があるか。
「まだ分からないが変わる可能性はある」
――見通しが甘かったのでは。
「技術的な知見がある会社と体制を組んでしっかり検討した。ここまで手順を踏んで丁寧に進めてきたプロセス自体に間違いはなかったが、それをあまりにも超える社会情勢や事業環境の変化があった」
――社会情勢の変化とは。
「人材確保の難しさが大きかったのではないか。また半導体やデータセンターなどの工事が進んでおり、そちらは活況だ。都市開発といった長期で複雑なものと、受注時のリスクの大きさが比較されたとも推察する」
――名鉄グランドホテルや名鉄バスセンターなど既存の施設の活用は。
「名古屋市とも相談して決める。にぎわいといった点でエリアの価値を低下させてはいけないので一部営業できるものは検討したい」
――業績への影響は。
「現在精査中なので改めて明らかになったら示したい」
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