
電子情報技術産業協会(JEITA)は16日、IT(情報技術)に関連する電子情報産業について、2026年の世界生産額が前年比約10%増の4兆5000億ドル(約700兆円)になる見通しだと発表した。世界的なデータセンター需要の拡大や生成AI(人工知能)の普及が追い風となり、2年連続で過去最高を更新する。
JEITAが会員各社を対象としたアンケートの結果をとりまとめて推計した。品目別をみると半導体が26%増の9755億ドル、電子部品が5%増の2434億ドルで2年連続で過去最高を記録した。
日系企業の生産額は3%増の43兆1千億円を見込む。デジタル投資が加速し、電子部品・デバイスも堅調だ。JEITAの漆間啓会長(三菱電機社長)は同日の記者会見で「AIを始めとしたデータ駆動型社会への構造転換が鮮明になっている」と話した。
同日、データセンターサービスの世界市場予測も発表した。30年に25年の約2倍の1兆7200億ドルに拡大するとした。クラウドサービスやデジタルコンテンツの拡大がデータセンター投資を後押しする。
サーバーや半導体、電子部品などのデータセンター関連製品も拡大する。世界市場は30年には約1兆6907億ドルに達すると見込む。25年の約2.5倍となる見通しだ。
日本市場は30年に5兆6540億円と25年から1.3倍に拡大する。漆間会長はデータセンター整備を進める上での課題を電力供給とし、「AI時代の成長はデータと電力の戦略的確保に左右される」と話した。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。