日産モータースポーツ&カスタマイズが手がけるニスモブランドの車両(16日、横浜市)

日産自動車は16日、子会社の日産モータースポーツ&カスタマイズ(NMC)について2028年の販売台数を約1.5倍に増やすと発表した。NMCは年間10万台程度を出荷しており、15万台規模をめざす。スポーツ車仕様のブランド「NISMO(ニスモ)」を中心に、海外需要の開拓に注力する。

NMCが世界で5車種を展開するニスモブランドのロードカーについて、ラインアップを倍増させる。仕向け地も広げ、同社として現在40%程度の海外販売比率を60%に引き上げる。

NMCの真田裕社長は同日に横浜市で開いた説明会で「米欧や中近東での活動を加速させるために、ローカルのパートナーとの提携を検討していく」と述べた。車両の修復や部品販売の事業についても、海外展開の拡大に意欲を示した。

真田社長は「日産ブランドの強化をNMCから図っていきたい」と話し、同社として親会社の日産の経営再建に貢献していくと強調した。「スーパーGT」など自動車レースへの参戦を通じて培ったノウハウを生かし、市販車への技術応用も進める。

NMCは22年に、モータースポーツ事業とスポーツ車の企画開発を担う子会社が統合して発足した。スポーツ車仕様のブランドのほか、福祉車両なども手がける。

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