
中古車販売大手のネクステージやIDOMなど8社は17日、合同で接客の技術を競うロールプレイ大会を千葉市で開催した。販売と買い取りの2部門で顧客との商談を実演し、外部の審査員が評価した。顧客との取引の透明性を高めて中古車販売業界の信頼回復につなげる。
「ネクステージ幕張店」(千葉市)と隣接の「ジャガー・ランドローバー幕張」(同市)で開催した。他にカレント自動車、カーセブンデジフィールド(東京・品川)などが参加し、各社での選抜を勝ち抜いた計14人の代表が出場した。販売部門と買い取り部門で競った。
買い取り部門では顧客が希望する売却時期では買い取り価格が下がってしまう可能性があることを伝えたり、販売部門では自社の在庫だけではなく他社の在庫との比較検討をすすめたりするなど、顧客目線での商談が実演された。
カーセブンの井上貴之社長は「業界の健全化は1社ではできない。各社で切磋琢磨(せっさたくま)して取引の透明性を訴えていく」と話した。来年以降は中古車の買い取りや販売を手掛ける企業でつくる日本自動車流通研究所を中心に、ロールプレイ大会の開催を検討していく。
中古車業界では23年の旧ビッグモーターの保険金不正請求問題を発端に、各社で不適切な事案が発覚した。いまだに消費者の不信感が完全に払拭できているとは言いがたい。実際の商談内容を公開して評価してもらうことで、消費者からの信頼回復をめざす。
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