
NTTデータと日本総合研究所が折半出資しシステム開発を手掛けるJSOL(東京・中央)は22日、社内のシステム検査を効率化する人工知能(AI)エージェントの提供を始めると発表した。米グーグルの出身者が創業したスタートアップのGFLOPS(ジーフロップス、東京・千代田)と組む。1システム当たりの検査時間を45%削減できる。
サイバー被害が企業の生産活動や社会インフラの停止につながるリスクが高まっている。2社はAIエージェントの機能を搭載したシステムを2026年度から本格的に提供する。社内システムのマニュアルや規定類などの情報を根拠に、AIエージェントが顧客側で設定した基準で評価する。AIが評価の根拠となった情報源を示すので人が後から参照できる。
事前にジーフロップスはJSOLの社内システム検査向けにAIエージェントを導入した。約400ある検査項目の一次評価をAIが担うことで、1システム当たりの検査にかかる時間を平均45%減らした。JSOL全体では年間約4300時間かかっていた検査時間を2300時間に抑えられた。
ジーフロップスは23年11月の創業で、「RAG(検索拡張生成)」と呼ぶ手法と大規模言語モデル(LLM)を組み合わせる。理化学研究所のスーパーコンピューター「富岳」のサポート対応などにもAIを導入した実績がある。
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