半導体製造装置のTOWAは22日、関西文化学術研究都市(けいはんな学研都市)に研究開発拠点を設けると発表した。投資額は70億円前後で、2030年3月期上期の稼働をめざす。半導体の微細化が進むなか、半導体回路を傷や汚れから守る装置などの技術開発や人材育成につなげる。

京都府の木津川市と精華町にまたがる広さ2万4419平方メートルの土地を借り、建屋を設ける。本社にいる開発部門の大半の人材を移し、まず約120人の体制で稼働する見通し。京都府の生産拠点などで手掛けていた技術研修も新拠点を中心に進める。

TOWAは半導体の回路を傷や汚れから守るために回路部分を樹脂で覆い固める「モールディング装置」で世界シェアの6割を握る。半導体製造の仕上げにあたる「後工程」で使われる。異物が入り込まないよう真空状態を保ちながら樹脂を載せて密閉する技術に強い。

生成AI(人工知能)向け半導体に対応したモールディング装置は高度な技術が求められ、技術改良が欠かせない。32年3月期の連結売上高は足元の2倍近い1000億円をめざしており、競争力の高い新製品を迅速に開発する。

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