
日産自動車は26日、高性能スポーツ車「日産GT-R」の生産を終了したと発表した。「技術の日産」を象徴する名車の一つとして根強い人気があるが、法規対応や部品調達が難しくなった。18年ぶりに生産車種から「GT-R」の名が消える。
同日、栃木工場(栃木県上三川町)で最後の車両の生産を終えた。最後の1台は、「ミッドナイトパープル」と呼ばれる色の特別仕様車で、日本の顧客に届けられる。イバン・エスピノーサ社長は「現時点で正確な計画は確定していないが、GT-Rは進化し、再び登場する」とコメントし、復活を示唆した。
「GT-R」という名称は、1969年に発売した「スカイライン」のレース仕様車として誕生した。その後、走りに特化した世界戦略車としてスカイラインとは別の車種「日産GT-R」として2007年に販売が始まった。

走行性能の高さやこだわりから「技術の日産」を象徴する名車の一つに位置づけられ、国内外のファンから愛されてきた。自動車レース「スーパーGT」で複数回優勝するなどモータースポーツで活躍し、カルロス・ゴーン元会長が進めた経営再建計画の目玉の一つとしても注目された。
エンジンは横浜工場の「匠」と呼ばれる9人の熟練工によって全て手作業で組み立てられており、全車両の組み立てを栃木工場が担ってきた。18年間で約4万8000台が生産された。
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