大井競馬場(東京都品川区)の所有会社「東京都競馬」は、競馬場の敷地内に音楽ライブなどを開けるアリーナを建設する計画の概要を明らかにした。インターネットでの馬券購入が普及し来場者が減るなか、新たなにぎわいの拠点とする考えだ。

 19日発表した中期経営計画では、「競馬だけでなく、スポーツ・ライブを楽しめる都心型エンターテインメント競馬場を実現」する方針を表明。厩舎(きゅうしゃ)などを場外へ移転して競馬場全体を再整備し、現在は駐車場などがある敷地の北西側にアリーナを配置したイメージ図を公表した一方、「具体的な配置は今後検討する」という。

 収容人数などは「事業の採算性などを勘案し最適な規模を見極めている段階」とした。アリーナの建設は2030年までに着手し、開業は31年以降となる見通しだ。

 大井競馬場は1950年に開業し、広さは約38万平方メートル。都などが出資する東京都競馬が所有し、特別区競馬組合が地方競馬のレースを年間100日ほど開催している。

 24年度の総売得金は2037億円で、05年度の1065億円から倍増した。だが、馬券の販売はネットなど場外の割合が71.3%から98.2%に増えており、1日平均の入場者数は9421人から4712人に半減している。

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