
トヨタ自動車系の部品会社ジェイテクトの近藤禎人社長は8日、日本経済新聞社などの取材に応じ、電気信号でタイヤ角を制御する「ステアバイワイヤ」を「デファクト(世界標準)にしたい」と話した。クルマの電動化が進み車づくりが変わる中で、デジタル技術を活用しつつ最先端品を投入していく考えを示した。
ジェイテクトはハンドルの操作をタイヤに伝える「電動パワーステアリング」を主力製品とする。ステアバイワイヤはその次世代品で、高級車ブランド「レクサス」の電気自動車(EV)「RZ」に採用された。安全なハンドル制御だけでなく、EV設計の柔軟性にも貢献する。
近藤社長は「それなりのポテンシャルを持っているというのは市場に投入して実感している」と手応えを示し、「生産システムを整えて、確実に量と種類に対応できるような開発を進めている」とした。
自動車業界はトランプ関税をはじめとする各国の分断や中国でのEV競争の激化など市場環境の変化が激しい。近藤社長は「ピンチでもあり、チャンスでもある」との認識を示し、「今までの市場がなくなる危機感と共に、新しい市場が創出できる期待感でもある」と話した。
2027年3月期には3カ年の中期経営計画の最終年度を迎える。売上高で2兆円、事業利益率では5〜6%などの目標を掲げる。26年3月期予想ではそれぞれ1兆8400億円、3.3%程度で、目標にはなお隔たりがある。近藤社長は「目標は変えない」とし、計画達成に向けた取り組みを進めていく姿勢を見せた。
そのために「デジタルものづくりプラットフォームが非常に重要な役割を果たす」と強調する。例えば電池設備の設計では図面を2次元から3次元にし、設計と実際の配管や配線の検討も同時に進めるようにして、設計から完成までのリードタイムを3割程度短縮するなどの取り組みを進めている。
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