
ホンダは9日、新型の電動二輪をベトナムとタイで今春から販売すると発表した。販売に合わせて両国の充電インフラ整備にも取り組む。ベトナム政府は7月から首都ハノイの一部地域でガソリン二輪の走行を規制する方針を掲げる。ガソリン二輪を主力とするホンダは足元で販売を落としているが、シェア維持に向けて巻き返しを図る。
電動二輪「Honda UC3(ホンダ ユーシースリー)」を販売する。アジアで主流の排気量110㏄相当で航続距離は1充電当たり最大122キロメートル(タイのWMTCモード1認定値)となっている。現時点で価格は非公表で、日本での販売は未定としている。
ホンダの電動二輪としては初めて固定式のリン酸鉄リチウムイオン(LFP)電池を採用した。安く、発火リスクが低い強みがある。利用状況に応じて3種の走行モードに変更できる。車両の生産はタイの現地法人で始め、ベトナム現地法人にも広げる。
充電方式は日本で主流の充電規格「チャデモ」をベースとした「二輪チャデモ」を採用した。1200ワットと450ワットの2種の充電器を備える。1200ワットの場合20%から80%までの充電に2時間かかる。
ホンダは販売に合わせて充電インフラの整備にも取り組む。タイではバンコクを中心に、ベトナムではハノイや最大都市の南部ホーチミン、中部ダナンを中心に、ホンダの二輪販売店などに充電ステーションを設置する。6月の稼働を目指す。
ホンダが電動二輪の投入を進める背景にはベトナム政府のガソリン車規制がある。ハノイ中心部を囲む環状1号線の内側にある街区で走行を制限する。ガソリン二輪が走行できない時間帯を設定し、大気汚染を改善する狙いがある。
ベトナム二輪車製造者協会によると、2024年のベトナムの二輪販売は265万台だった。ホンダが8割以上のシェアを持つとされ、ガソリン車が多くを占める。規制の影響を受けやすく、25年11月の決算発表記者会見で貝原典也副社長は「若干買い控えが発生している」としていた。
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