報道陣の取材に応じる日本原子力発電の村松衛社長(9日、水戸市のホテル)

日本原子力発電の村松衛社長は9日、東海第2原子力発電所(茨城県東海村)の防潮堤整備などの安全対策工事について、2026年12月としていた完成時期に間に合わせることは「非常に厳しい」と語った。原子力規制委員会の審査を経て、新たな工事完成時期を示すとした。

9日に水戸市内で開かれた茨城県内の自治体や原子力事業者などでつくる茨城原子力協議会の賀詞交歓会の後、記者団の取材に応じ、防潮堤の基礎を補強する工期が延びることを事実上、認めた。延期が決まれば、東海第2の安全対策工事では4度目になる。

東海第2では23年に防潮堤の取水口部分の基礎になる地中の壁面でコンクリートが詰められていない隙間があるなどの施工不良が見つかり、工事が中断した。日本原電は24年にコンクリートで内部を充塡するなどの工法を提案したが、規制委から変更を求められ、25年半ばに工事途中の基礎の内側と外側を鉄筋コンクリートと鋼管杭で補強する方法を提案し直したという。

東海第2原発周辺の首長らが施工不備の見つかった防潮堤を視察(2024年5月、茨城県東海村)=代表撮影

日本原電の村松社長は補強工事について「規制委から昨年12月に構造面ではおおむね理解を得て、4段階中3段階まで進んだ。最終段階で詳細な施工方法などの審査を受ける」とした。工事は審査の合格後に着手することになる。追加工事の費用は、施工を担当していた安藤ハザマが負担する見通しだ。

東海第2は東日本大震災後に運転を停止しているが、18年には規制委の安全審査に合格した。再稼働には地元の同意と安全対策工事の完成などが必要になる。周辺自治体では原子力災害時の避難計画が策定できていない自治体もあり、再稼働は見通せない状況だ。

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