
中部電力が浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)で地震の想定震動を過小評価していた問題を巡り、原子力規制委員会は14日の定例会合で、再稼働に向けた同原発の安全審査を白紙にすると正式決定した。近く名古屋市の中部電本店を立ち入り検査する。3月末までに経緯や原因を報告するよう命令することも決めた。
規制委は外部からの情報提供を受けて水面下で調査を進め、不正だと判断した2025年12月から浜岡3・4号機の審査を停止している。

近く実施する立ち入り検査では、関係者から直接ヒアリングしたり、資料を集めたりする。14日の会合で事務局は中部電に今後、どのような処分を下すことができるかを説明した。再稼働の審査で不合格とする案や、設置許可そのものを取り消す案、保安規定の変更命令を出す案などが考えられる。
浜岡1・2号機で進めている廃炉作業や原発のテロ対策に必要な審査は継続する。原発を保有する電力各社に同様の事案を起こさないよう注意喚起することも決めた。
中部電は原発の耐震設計の前提となる地震の揺れの大きさを表す「基準地震動」について、規制委への説明とは異なる方法で計算していた。安全審査を仮に再開したとしても、多くの項目をやり直す必要があり、再稼働は不透明となっている。
【関連記事】
- ・原子力規制委、浜岡原発不正の中部電に報告徴収命令へ 14日に決定
- ・浜岡原発の評価不正、規制委が審査白紙に 中部電本店立ち入り検査へ
- ・中部電力、取り残された原発再稼働 脱炭素電源の確保見通せず
- ・浜岡原発の安全審査中断 信頼揺るがした中部電、ガバナンス不全鮮明
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。