労働基準法の改正について議論が続けられている厚生労働省労働政策審議会の分科会=東京都内で2025年9月30日、塩田彩撮影

 労働組合の全国組織「全労連」は14日、労働者に労働時間の希望や残業時間の許容範囲を尋ねた調査の結果を発表した。労働者のうち「現状よりも労働時間を減らしたい」と答えた人は全体の6割で、「増やしたい」とした人は1割にとどまった。

 調査は、高市早苗首相による労働時間規制の緩和検討の指示や、規制緩和を求める経済界の要望を受けて実施。加盟組織や関係団体を通じて昨年11~12月に実施し、1267人から回答を得た。回答者のうち正規雇用は86%、非正規雇用は13%だった。

 残業を合わせた労働時間について希望を尋ねたところ、「減らしたい」が最多で57%、「現状のままがいい」が32%、「増やしたい」は11%だった。「増やしたい」と答えた人の理由は「今の収入では生活が苦しいから」が最多で、78%を占めた。また残業の許容範囲を尋ねたところ、月10時間が最多で28%、次いで5時間が22%、30時間が21%だった。過労死ラインとされる80時間以上は5%だった。

 記者会見した全労連の黒澤幸一事務局長は「経済界が主張するような『働きたいという労働者の希望が抑制されている』という実態はないことが、調査ではっきりした」と語った。【塩田彩】

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