
ヤマト運輸を傘下に持つヤマトホールディングス(HD)は15日、食品卸大手の国分グループ本社と地方創生に関する連携協定を結んだ。日本各地で埋もれている名産品をヤマトHDが航空便で輸送して全国に流通させる。電子商取引(EC)サイトの共同開設も検討し、販売も含めて地方の生産者を支援する。
少量しか取れずに輸送コストが見合わなかったり、消費期限が短く地元でしか流通しなかったりする各地の産品を両社で協力して全国に運ぶ。ヤマトHDが2024年から運行する貨物専用機「フレイター」や冷蔵・冷凍の倉庫を利用する。
例えば、九州の鮮魚や北海道のもぎたてのトウモロコシ、低温殺菌した牛乳といった名産品を北九州空港や新千歳空港に集めて航空機で羽田空港に運ぶ。
羽田空港からは国分の施設を経由して同社の顧客であるスーパーや外食店などに届ける。従来は輸送に数日かかっていたが、最短で収穫当日に消費者に届く。
このほか、両社のECサービスを組み合わせて販売促進につなげる。生産者と小売店や外食店を結ぶ販売サイトを共同で構築することを検討している。輸送はヤマトHDのネットワークを生かす。
同日開いた記者会見で、ヤマトHDの長尾裕社長は「牡蠣(かき)の生産者から、東京に翌日着くことができれば値段が全然違うという話を聞いた。両社で情報を集約して解決していきたい」と述べた。
国分の国分晃社長は「生産者が作った良い商品が消費者からきちんと評価されるようにしたい」と説明した。国分は少量の産品でも首都圏などに迅速に届けるルートを築くことでスーパーなどとの取引拡大につなげる。
ヤマトHDは企業向け物流に力を入れている。商品保管や管理、配送などを一手に引き受ける「3PL(サード・パーティー・ロジスティクス)」と呼ばれる事業だ。
フレイターでは生鮮品や電子部品を扱っており、企業向け大型倉庫を各地に整備している。国分との取引拡大を企業向け物流の強化につなげる。
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