
アシックスは15日、創業者の名を冠したブランド「オニツカタイガー」専用工場(鳥取県境港市)の開所式を催した。開発機能も持たせ、「日本製」商品の競争力を磨く。アジアや欧州の工場から研修員を受け入れ、「職人技」を伝える拠点としても位置づける。
新設した「オニツカイノベーティブファクトリー(OIF)」は1月から稼働を始めた。従来はオニツカタイガーだけではなく、アシックスブランドの革靴なども生産していた山陰アシックス工業の社名をOIFに改め、工場を刷新した。
OIFでは裁断から仕上げまでを国内で手掛ける「NIPPON MADE」シリーズなど高付加価値モデルなど年間28万足を生産する予定だ。生産能力はこれまでの約2倍になる。現在は、日本に加えてベトナム、インド、インドネシア、ポルトガル、イタリアで生産しているが、国内の生産比率は1割以下だった。
オニツカタイガーは、アシックス創業者の鬼塚喜八郎氏と創業時の社名であるオニツカに由来する。1970年代までは高機能スポーツシューズのブランド名だった。77年から使用を休止したが、2002年にファッション性を強めたブランドとして復刻した。
近年は国内外で人気が高まる。オニツカタイガーの事業売上高は25年12月期に前の期比34%増の1280億円を見込むまでに成長した。
アシックスは19年からカンパニー制を導入しており、オニツカタイガーは一定程度独立した体制でブランドを展開する。「スポーツブランド」であるアシックスとの違いを明確にし、「ラグジュアリーライフスタイルブランド」を目指している。

庄田良二オニツカタイガーカンパニー長(アシックス副社長執行役員)は「OIFはただ作るだけではない」と強調する。「世界のものづくりを束ねるマザー工場として職人技を体系化したり世界の提携工場への技術支援や人材育成を担ったりする」役割を負う。ミラノのデザインセンターや神戸市の研究開発拠点とも連携する考えだ。
OIFは新たにレザーバッグも生産する。創業者の出身地でブランドの発信や魅力を一段と高める取り組みが始まった。
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