定例記者会見で説明するNHKの稲葉延雄会長(21日、東京都渋谷区)

NHKの稲葉延雄会長は21日の定例記者会見で、経営目標とする2027年度での収支均衡について「おおむね確かなものにできた」と述べた。経費や設備投資の再考を進めたことで基礎的な収支は「均衡状態に入っている」と説明した。

NHK会長としての任期は24日で満了となる。稲葉会長は21日、在任期間のなかで同局が抱える喫緊の課題への対応は「やりきれた」と振り返った。23年1月の就任後は前体制で進んだ急進的な改革の軌道修正を進め、財務体質の改善にも取り組んだ。

今後の課題については営業改革をあげた。NHKは25年10月から受信料の滞納への督促を強化するなど試行錯誤を続ける。稲葉会長は人員増強や手法の見直しなど営業面で「努力が不足している」部分があると率直に語り、継続した取り組みを求めた。

25年10月のネットの必須業務化とネット配信サービス「NHK ONE(ワン)」の提供については「歴史的で意義深い一歩」とした。同日、25年12月時点での同サービスの利用動向も公表した。旧サービスからのアカウント移行は255万件、新規登録は3.6万件だった。

後任として井上樹彦副会長が25日付で会長に昇格する。内部出身者が会長を務めるのは約18年ぶりだ。同日、副会長として会見に出席した井上氏は「経営の目的はコンテンツの質の維持・向上にある。この一点にあらゆる施策を集中していきたい」と語った。

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BUSINESS DAILY by NIKKEI

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