村上農園が生産するブロッコリーの新芽

東北大学と発芽野菜(スプラウト)国内最大手の村上農園(広島市)は22日、生体の老化メカニズムに関わるとされる「超硫黄分子」の探索に乗り出すと発表した。この物質はブロッコリーの新芽「ブロッコリースプラウト」に豊富に含まれているが詳細は分かっていない。未知の物質や作用を突き止めて新たな商品開発につなげる考えだ。

同日に東京都内で記者会見を開き、共同研究の計画について説明した。村上農園が生産したブロッコリースプラウトを東北大学が分析し、野菜に含まれる物質を調べる。

超硫黄分子はヒトの体内にあるアミノ酸などに複数の硫黄が連なって結合した物質の総称だ。細胞内でエネルギーを作る機能の維持に関わり、老化を抑制している可能性がある。東北大学の赤池孝章国際卓越教授は「超硫黄分子に関する論文が2010年ごろから急速に増えてきた」と説明する。

従来の研究ではブロッコリースプラウトには1グラムあたり3000マイクロ(マイクロは100万分の1)グラムの超硫黄分子が含まれ、主な野菜でもっとも多いことが知られている。この量は2位のタマネギの4倍、成熟したブロッコリーの7倍に相当する。

ただ、ブロッコリースプラウトに含まれる超硫黄分子について構造などが解明されているのは、全体量の1〜2割程度に過ぎない。野菜の別の物質と反応して未知の超硫黄分子が作られている可能性もあるという。

新たな超硫黄分子を突き止められれば、その物質が増えるような品種改良を施して新しい商品を作れる可能性がある。村上農園の村上清貴社長は「私が現役でいる間に、新しい商品が生まれるところまでやりたい」と抱負を述べた。

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