リニア中央新幹線の静岡工区(8.9キロ)をめぐり、静岡県とJR東海は24日、工事で大井川の水利用に影響が出た場合の補償に関する確認書を締結した。静岡県が着工に合意しない最大の要因だった水資源の問題が大きな節目を迎えた。

 水資源をめぐっては、県と大井川流域市町、同社との間で10年ほど議論が続いてきた。確認書は①水資源に影響が出た場合、同社が機能回復の措置を講じ、対応が難しい場合は費用負担などを補償する②補償の請求期限を設けない③影響が生じた場合の因果関係は、同社が責任を持って調査し、利水者など地元に立証の負担を求めない――ことが柱。さらに、工事による影響や同社の対策を中立的な立場から国が関与して監視を続けることも盛り込まれた。

 県庁であった締結式には、国土交通省の水嶋智事務次官も立ち会った。「国の関与」は、県や流域市町が強く求めていた。鈴木康友知事は「大井川流域のみなさんの不安や懸念に寄り添ったかたちで確認ができた」と、その意義を強調した。

 金子恭之国交相は23日の記者会見で「静岡県とJR東海の間に立って一層の対話を促すなど、一日も早い静岡工区の着工に向けて取り組む」と述べた。

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