生成人工知能「Grok(グロック)」のロゴ=2025年2月、ロイター

 欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は26日、X(ツイッター)に対する正式な調査を始めたと発表した。生成人工知能(AI)「Grok(グロック)」で実在の人物の画像が勝手に性的に加工され投稿される被害が広がったことを受けた措置。Xがこうした事態が起こるリスクを軽減する処置を適切に取っていたかどうかなどを調べる。

 グロックを巡っては、面識のない女性の画像を露出度の高いビキニ姿にした投稿などが一時大量にあふれた。中には未成年の画像を改変したケースもあったとみられる。欧州委は、こうした現象が「EU市民に深刻な危害をもたらした」と判断した。調査は巨大IT企業を規制する「デジタルサービス法(DSA)」に基づく。

風にはためく欧州連合(EU)の旗=ブリュッセルで2025年5月23日午後1時17分、岡大介撮影

 デジタル政策を担当する欧州委のビルクネン上級副委員長は「無断で女性や子どもの性的な偽画像を作成する行為は暴力的であり、受け入れがたい侮辱だ」とする声明を出した。

 Xの偽画像生成問題を巡っては、日本政府もX社に改善を要請したほか、英国では閣僚がサービスの利用を禁止する可能性に言及するなど世界的に反発が広がっている。Xは「ビキニなどの露出した服を着た実在の人物の画像を編集できないよう技術的対策を導入した」との声明を15日に発表しているが、いまだ対応は不十分だとの批判は根強い。【ブリュッセル岡大介】

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