
車載照明大手のスタンレー電気は29日、道路や工場向け照明大手の岩崎電気(東京・中央)を702億円で買収すると発表した。米投資ファンドなどから全株式を取得して子会社化する。岩崎電気の技術を生かし自動運転に対応したインフラづくりや街路灯など、主力である車載ランプ以外の事業を拡大する。
スタンレー電気にとって過去最大の買収額となる。
岩崎電気は道路や商業施設・工場向けの照明などを手掛ける。2023年6月に米投資会社のカーライル・グループ系ファンドと組み、MBO(経営陣による買収)の手法で上場廃止となった。25年3月末時点の従業員数は1586人。
スタンレー電気は車載ランプが主力で、25年3月期の連結決算では自動車機器事業が売上高の86%を占めた。車載ランプはエンジン部品などと異なり電動化の影響が少ない一方、付加価値の向上が課題となっていた。
スタンレー電気は近年は自動車部品以外の需要開拓を進めており、センサーなど電子事業の売上高を29年3月期までに2000億円に増やす目標を掲げる。25年3月期の同事業の売上高は711億円だった。
スタンレー電気が強みとする自動車向けの技術と、岩崎電気が持つ道路やインフラ向け技術を組み合わせた商品開発を進める。街路灯から自動運転車両に障害物の情報を伝えるインフラ向けのシステムなどに使える技術開発を強化する。
スタンレー電気の貝住泰昭社長は29日に開いたオンライン説明会で「両社の強みを掛け合わせ、持続的な企業価値向上を確かなものにする」と語った。
岩崎電気の営業力を生かし、東南アジア諸国連合(ASEAN)やインド市場における道路灯事業の拡大も図る。
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