SBI新生銀行は、2月2日からコールセンター業務の一部を自然対話型の音声人工知能(AI)に置き換える。記者が試しに使ってみたところ、人間のオペレーターと話しているかのように自然に会話が進んだ。高齢者向けのサービス案内から始め、将来的に幅広い問い合わせへの対応をAIに任せる方針だ。
記者 健康保険証があれば口座開設はできますか?
AI いいえ。健康保険証ではできません。本人確認には、マイナンバーカードや運転免許証などが必要です。
記者が電話で質問をすると、ほとんど間を置かずスムーズな答えが返ってきた。女性の声で、一言一言がはっきり聞き取れる。
文脈の通じにくい質問をした場合はどうか。記者が「ウェブで、マイナンバーカードを持っていないが大丈夫ですか?」と聞いたところ、AIは「ウェブでのお申し込みをご希望ということですね」と、まずはウェブ申請の意向を確認。そのうえで「本人確認書類についてですが、ホームページから本人確認までウェブで完結する場合は、運転免許証またはマイナンバーカードが必要です」と正しく答えた。
音声AIを開発する新興企業レコー(東京都)と協力して開発した。銀行の基礎データに加え、約200パターンの想定問答をAIに学習させた。質問の意図を読み取り、会話途中での割り込みにも対応できる。試験での対話成功率は99%だったという。
60歳以上の顧客向けに提供するサービス「Bright60(ブライトシックスティ)」への問い合わせが対象。電話をかければ自動的にAIオペレーターにつながる。業務効率化に加え、顧客の待ち時間や対応の「たらい回し」を減らす狙いがある。
高齢の顧客には音声対話が好まれるといい、担当者は「慣れ親しんだ対話スタイルを変えることなく、普段通り電話で相談していただければ」と話す。夏ごろには総合案内窓口もAI化する予定だ。【山口智】
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